米の調理ではより手早く調理することが重要です。
日本古来より行われている米とぎで手際よく調理し、美味しいご飯を炊きましょう。
米とぎに使うのは弾力性があり、水切れの良いザルを使います。
米一合は180mlでグラムにすると150gなので炊飯したい量に合わせて米を計量しザルに入れます。
計量カップを使用する場合は、箸などですり切りでしっかりと計量するようにしてください。
お米をザルに入れたら勢いよく流水をかけ、手でひと混ぜして製粉時の汚れや糠臭さを取ります。
手でぐるりと研いでキュッと止めます。
これを米一合につき10回を目安に繰り返します。
乾燥した米はどんどん水を吸ってしまうので手際良くできるようになることを意識してください。
また三合以上米とぎをする場合は、20回を目安に流水で胚芽を流すと炊き上がりが糠臭くなりにくいです。
米とぎのコツは、手の形が肝心です。
ボールを握るように軽く丸め、米をといでキュッと止めます。
米は繊細な食材なので力を入れ過ぎたり米を傷つけないように注意しましょう。
米とぎには水切れの良く米を傷つけにくい柔らかなザルがおすすめです。
米とぎを米の量に応じた回数行ったら、ザルに米を入れたまま、流水で胚芽を流します。
米とぎ後は手早く胚芽を洗い流すようにしてください。
次にザルをボウルにセットして水を張り、5〜10分ほど浸水させて米の表面に水を含ませます。
米は乾燥しているのでしっかり時間をかけて給水させてください。
炊飯器を使用する場合は、給水工程が炊飯時間に含まれている場合があります。
お使いの炊飯器の使用説明書をご確認ください。
給水後は、吸った水が米の中心まで浸透させます。
水を捨て米をザルにドーナツ状に広げて15分水切りします。
ドーナツ上に配置することで水切り効率が上がり、余分な水を排水させます。
土鍋や炊飯器に入れ、同カップ量の水で炊きます。
水切りの際ですがボウルにザルを入れたまま、ちょっと縁をずらして斜めにすると、水がしっかり早く落ちて、水切りの効率がよくなります。
サラダなどの水切りでも使えるテクニックです。
土鍋ご飯のおいしい炊き方
土鍋は遠赤外線効果があり、米を包み込むように芯まで火が通るので、ふっくらとおいしいご飯が炊ける。
安価な米でもおいしく炊けるのがメリット。
米、同カップ(1合あたり180ml)の水を土鍋に入れてフタを閉め、強火にかけます。
吹き上がるまで加熱してください。
米3カップに対して酒大さじ2を加えて炊くと、炊き上がりが艶やかに、風味がよくなります。
炊飯器で炊く時にもおすすめで、特に古米を炊くときに便利です。
また、香ばしいおこげが欲しい時は、米3カップに対してサラダ油大さじ1を入れさらに火を止める前に30秒間ほど強火にするとおこげができます。
弱火にして鍋中を返し7〜8分炊く。
鍋縁の水分が引いたら、火を止めてフタを再度閉めて約7分蒸す。
炊き上がりはしゃもじで全体を切るようにほぐす用にします。
ご飯の保存については1日分なら冷蔵庫で、2日目以降の分は冷凍庫で保存します。
1食分が入る小分けの容器に、押さえつけずに、ふんわりと入れて保存するのがおすすめです。
松田美智子
料理研究家、「松田美智子料理教室」主宰。
素材の味、風味を生かした「理に適った料理」には定評がある。
また、使い勝手にとことんこだわった調理道具のプロデュースも手がける。