
初めて使うその日から、いつもの暮らしに不思議と馴染む収納アイテム「スタックアップコンテナー」。
積み重ねて使える構造やインナーボックスとの連動性など、ライクイットらしい工夫が詰まっています。
一見するとベーシックな収納でありながら、コンテナーとしては珍しい“波形”デザインが施されています。
なぜこの形になったのか。
どんな考え方から生まれ、どのようにブラッシュアップされてきたのか。
今回は、スタックアップコンテナーのデザインを手がけたデザイナー 三宅一成(みやけ・かずしげ)さん にインタビュー。
日々の暮らしに溶け込むアイテムの裏側にある、設計の意図やこだわりを伺いました。
“長く使える理由”はどこにあるのか。
その背景にあるものづくりの考え方をお届けします。

目次
波形デザインはどのように生まれたのか
――ライクイット製品の中では比較的大きく、これまでにない波形のデザインが印象的なスタックアップコンテナーですが、設計時に苦労された点はありましたか?

「大きいアイテムだからといって、デザインの考え方自体が変わることはあまりありません。
今回のように波形の形状を採用する場合は、見た目が不自然にならない“自然な形の連続”をつくる必要があります。
さらに、量産を前提として抜きテーパー※1がきちんと入る形状にまとめる必要もあります。
そのため、形の表情と成形条件の両立についてはかなり深く検討しました。」
※1:プラスチック成形において金型から製品をスムーズに取り出すため、製品の側面に設けられた傾斜のこと
――装飾ではなく、機能性から生まれたデザインとのことですが、この形にたどり着いた経緯を教えてください。

「波形のデザインは、装飾のためではなく、強度と機能性から自然に導き出されたものです。
波形にすることで、肉厚※2を薄くしても剛性※3を確保できるため、全体を軽く作ることができます。
さらに、この凹凸自体がインナーボックスを固定する位置決めとしても機能しています。
※2:成形された製品の厚さ
※3:荷重を加えた際に「どれだけ変形(たわみ・ひずみ)しにくいか」を示す性質

結果として、シンプルでありながら機能的で、見た目にも“丈夫そう”と感じられる形になりました。
印象に残る特徴を持たせながらも、機能に根ざしたデザインを目指してこの形にたどり着きました。」
――展示会などでも「かっこいい」とお声をいただくことが多いのですが、その後に構造や機能をご説明すると「素晴らしい」とさらに評価いただくことが多いです。
機能性から生まれた“見た目の良さ”が、多くの方に伝わっていると感じています。
暮らしの中でどう使うか
――アウトドアだけでなく、室内や防災用途でも活用されていますが、三宅さんご自身ならどのように使いますか?

「私は、家ではクローゼットに置いて日用品のストックをまとめ、オフィスでは資料やサンプルの保管などに使っています。
カラー展開は、アウトドアでも室内でも違和感なく使えることを前提に考えています。
個人的にベージュがいちばん汎用性が高いと思っています。
空間のテイストを選ばず、家でもオフィスでも自然に溶け込みやすいので、常に見える場所に置いても使いやすいカラーだと感じます。

――アウトドアのタンカラーとインテリアのアイボリーの中間のような、絶妙な色味ですよね。
どんなシーンにも馴染む、人気のカラーのひとつです。
デザインと情報収集について
――SNSなどでもこのコンテナーを使っているユーザーの方の投稿をよく見かけますが、三宅さんご自身はSNSをどのように活用されていますか?

「SNSは一応やっていますが、正直そこまで強く意識しているわけではなく、投稿する頻度も年に数回程度です。
発信というよりは情報収集のために見ていることが多いです。
素材や使われ方、トレンド感を把握するためにざっとチェックする感覚ですね。

スタッフコメント
今回のスタックアップコンテナーは、ライクイットの収納用品としての使いやすさに、デザイナーの視点が重なり合うことで生まれたプロダクトです。
特徴的な波形のデザインも、見た目のためではなく、強度や機能性を追求する中で導き出された形。
形の美しさと成形条件を両立させるための検討や調整を重ねながら、現在のデザインへと磨き上げられてきました。
日常の中で自然に使われるシンプルな道具でありながら、そこには確かな設計意図が息づいています。
暮らしに寄り添いながら、長く使い続けられる理由が詰まったアイテムだと感じました。
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